2019年 振り返り
今年は今までの人生で最も早く過ぎた1年だった。理由は単純でほぼ何もしていないからだ。M1というのは普通研究をしたりインターンをしたりバイトをしたりと忙しいらしいが、僕はほとんど研究、バイトをせずに趣味を薄く長く続けていた。 来年は最低でも修士研究を行わないと死んでしまう。 まあ大学のことは置いておいて今年の振り返りです。
今年やったこと
✔ 競技プログラミング
研究へのやる気が出ない焦燥感に追われる中たどり着いたのが競技プログラミングだった。
物事というのは習熟していく実感がある間が一番楽しく、競技プログラミングは上達の実感がレート、解けた問題の数・点数といった形で得られるためモチベーションの維持がしやすい点で良い趣味だと思う。競技プログラミングは計算量を落とし込む思考パートとそれを実装する実装パートの両輪があってこそ問題が解けるようになっている。幸い高校数学がある程度できた自分は前者で序盤に苦労することはなく、実装でつまることが多かった。競技プログラミングの良い点として他人の解答が見れるというのがある。コーディングは一般的に正解がなくまた実務となるとコーディング量も増えるため、初心者が上達するのに一番必要な真似がし辛い事が多い。競技プログラミングでは小さな同じ問題をより強い人が解いたコードがいつでも見られるというコーディングにおいてなかなか得られない環境が整っており、twitterbotやdownloaderのような簡単なスクリプトしか書いてこなかった自分にとって実装そのものを鍛えるいい練習になった。
そうやって実装の上達を感じるうちに思考パートでもアルゴリズムの知識が必要になってきたのたがこれもまた面白かった。N個の要素の区間最小値を求めるという単純なタスクにも様々な頭の良いアルゴリズムが存在し、それぞれ工夫している点が違ったりしてそれを理解するのが非常に楽しい。研究という未知を探る行為よりも他人の拓いた道を歩むほうが何倍も楽しいという事実を思い知らされた出来事でもあった。
まあそんなこんなで今年一年は競技プログラミングにのめり込んでいて、今年はAtcoderでは青、Codeforcesでは紫になった。
- AtCoder : 1127(緑) → 1866(青)
- Codeforces : 1500(緑) → 2016(紫)
来年は両方とも黄色に行くのは絶対として、橙まで行けたらいいなあ。
✔ League of Legends
このゲームを始めてもう4年目となってしまった。このゲームは2週間でパッチが配信されキャラやアイテムのアップデート・調整・追加が行われるのでメタの変化が激しく、全く同じマップを4年間遊び続けても飽きない中毒性がある。5v5でプレイするゲームなのだがesportsなんて言われているためsoloで集まった5人で戦うランクマッチなるものがあり味方同士で罵詈雑言を吐きながらレートを上げていくのだ。今年はこのモードだけを遊んでいて、ランクはdiamondという高レートに到達することができた。代わりに時間と穏やかな心を失ったがレートに比べれば大したことはない。 本当はこんなプレイをするのは当たり前ではなく、ゲーム仲間で集まってチームを組んでレートの変化のないゲームをするのが一般的なんだけどなあ。
他
振り返ってみると本当に今年何もしていないな!研究もせずに競プロしていたにしてはレートが大して上がっていないし、時間の使い方が下手なんだと思う。暇なときほど時間を薄く使ってしまうのは人間の駄目な仕様だ。
買ってよかったもの
生活のQoLを上げたかった一年だった。
スピーカースタンド
スピーカーの音質を上げる一番の方法は耳の高さにコーンを合わせること。今までは漫画を使って高さを出していたが見た目も悪く高さが足りなかったためスタンドを買った。 オーディオ製品はただの板に数万吹っかける価値観なのでなかなか安いものが見つからなかったがこれは妥協できる値段で安定性もあり、高さも変えられるためコスパが良い。
Dicon Audio SS-032R 卓上モニタースピーカースタンド ペア
- メディア: エレクトロニクス
モニターアーム
もともと一番安かったグリーンハウスの4軸(2300円)のものを使っていたが、ネジをどれだけ締めても床に垂直にならずに下向を向いてしまうためちょっと上向きで固定していた。また斜めになりやすく、治すのも面倒という問題があった。一度固定したら動かさない場合なら良いと思って買ったのだが意外と不便だった。 ちょうどdポイントが余っていたのと3900円とやすかったのもあってガス圧式のものに変えてみたところこれが非常に良かった。軽く押すだけで高さや向きを簡単に変えられる上、保持力が非常に高い。ケーブルを差し替えるためにモニターを回転させてから戻した際に元の位置とまったく変わらないので快適だ。
グリーンハウス モニターアーム ガス圧式 10-27インチ対応 耐荷重3-7kg GH-AMCD01
- 発売日: 2015/11/19
- メディア: Personal Computers
KZ ZST
1500円のイヤホンでつけ心地がよく音も良い、コスパ最強のイヤホンだった。安いのに見た目が割と高そうで贈り物としても良いかもしれないね。
風呂椅子
風呂に入っている間が人生で一番気持ち良い時間であることは疑うまでもなく、その時間をより良いものにするのは当然の義務である。風呂椅子ってたいてい小さくて膝が90度以上曲がっていることが多い気がする。自宅にあった風呂椅子もそうで、よく考えたらこれもQoLを下げているのではないかと気付き座高30cmのものに変えてみた。これがちょうどよく、座面が広く高いため座っていて全く疲れないのでシャワーを浴びる時間が増えた。おすすめです。
パール金属 スタイルピュア バススツール 30cm ホワイト H-4335
- メディア: ホーム&キッチン
枕
睡眠の質を上げるにあたって一番最初に取り組んだ部分。amazonで3~5000円の枕を3つほど買ったものの安っぽく全然寝心地が良くなく、枕ってこういうものなのかと諦めていたところで出会ったのがニトリの枕610円。
ふわふわで肌触りも良いしいい具合に低反発なのもgood!自分にピッタリの枕だった。おすすめです。
買って後悔したもの
KZ ZS10 PRO
KZ ZST に感動したため5000円出せばもっと良い物が来るのではと期待していたが高価な割に音は対して変わらずケーブルも細い上金属部が耳にあたって長時間の使用には耐えられない。 1週間でお蔵入りになった。
MOGU
何かを抱きしめて寝たくなる夜が続き、評判の良かった抱き枕を買ってみたが普通に邪魔だった。ベッドの面より上にあるものを抱くのは不快感があった。ベッドが抱き枕の分だけ凹んだら良さそうな気もした。
MOGU 気持ちいい抱きまくら 本体(カバー付) (NV ネイビー) 834287
- メディア: ホーム&キッチン
よかった創作物
ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件
野村美月といえば文学少女シリーズが有名だが、僕はこの作品が一番好き。2012年刊行だが今年読んだので。今年ナンバーワンラノベ。女装したまま王家の家庭教師をするなかで真っ直ぐな子どもたちの成長に心があたたまる。所謂優しい世界なのでこのすばが楽しめるなら十分に行けると思う。とにかく買ってほしいな。少女の恋心がなんとなく伝わっていないあのもどかしさに胸が締め付けられる感覚が毎巻味わえるのも良い。
微熱空間
僕の心のヤバイやつ
ネット更新
僕の心のヤバイやつ 【祝・このマン3位&まさかの実写化】 | 桜井のりお |マンガクロス 秋田書店の無料マンガサイト
White Album2
まだプレイ途中なんですけどね。ボリュームが大きすぎる。まだ一度も選択肢を選んでいないのに数時間経ってるってマジ?アニメは見たが、実はアニメの範囲は体験版と同じらしい。どういうことやねん...
微妙だった創作物
グレイテスト・ショーマン
つくづく他人の評価は当てにならないなと実感した作品。ミュージカルを抜いた一本の映画としてもストーリーが陳腐で見どころがないし、ミュージカル部分は特に感じることもなくただの駄作だった。ストーリーがどう駄目かをメモしてあったはずだが紛失してしまったのでこれくらいにする。
ヒッキーヒッキーシェイク
今年ワースト作品。
下のダイマを見たのがきっかけ。引きこもりが集まってなにかするなら大抵面白くなるだろうという楽観は外れてしまった。
あらすじ 1人のカウンセラーが4人の引きこもりを集め不気味の谷を超えるプロジェクトを始める。まあそのプロジェクトは精巧なモデルが画面内にいてただいまと言うとおかえりと返しゲームエンドとなる単純なゲームで、これを成功させた次に釣り動画やステマでカウンセラーの地元にUMAがいると噂を流す。最後はカウンセラーの弟で引きこもりのパソコンカタカタオタクくんが先程のゲームのエンディングに介入し、見たものを発狂させる動画に改変する。じつはゲームは弟を釣るための餌で、UMAは自分の地元の町おこしのためだった。なんやかんやあってこれを治すプログラムを作る。 最後は消えたカウンセラーからの手紙で引きこもり達が汚染地域に呼び出され、お前らと世界のハッカーを集めれば環境問題やら国際問題も解決できるよ頑張れと言われて終了。というわけで、僕の文芸編集者としての矜持をこめて、津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』文庫版には、次のようなコピーをつけさせていただくことにしました。「この本が売れなかったら、私は編集者を辞めます。 早川書房 塩澤快浩」。よろしくお願いします。
— 塩澤快浩 (@shiozaway) 2019年5月14日
まず引きこもりをテーマにしていても登場人物は一芸に秀でている者ばかり。引きこもり特有の鬱屈さや暗い価値観といった闇の側面を期待して読むと肩透かしを食らう。プロジェクトの内容も技術的に裏付けのないSFというにはおこがましいレベルのファンタジーだ。見ただけで発狂する動画?環境汚染をハッカーが解決?何を言っているんだこいつは。作者はおそらく全く技術に明るくないのに技術を話を転がす万能なツールとして題材に使ってしまったがために所謂理系からみて笑ってしまうくらいの説得力のない展開になっている。そういった技術部分を抜きにしても引きこもりそれぞれにある精神の変化についてうまく書けているとは言えないし、ミステリと読んでもカウンセラーの意図は中盤には見える上に大したものではなく、エンタメとするにはつまらなすぎる。最後はお前たちなら何でもできるという飛躍した投げっぱなしの展開で、これを希望と読むには根拠が不足している。 全体としてどの角度から読んでも...もういいか。
来年の抱負
- Atcoder : 黄色、いけたら橙
- Codeforces : 黄色、いけたら橙
- LoL : D2、いけたらMaster
- 研究 : 卒業できる程度に
- 就職 : したいなあ
- ギター : 耳コピできる程度になれたらいいなあ
それでは良いお年を!